…塾長として長いキャリアの中で、思ったこと・学んだことを綴ります…
塾という仕事をするにあたって、欠かせないもののひとつがチョークです。
開業以来ずっと、「日本理化学工業」という会社の「ダストレスチョーク」
というものを使っています。
学校関係者や塾関係者はご存知のかたも多いかもしれません。
まず、その商品名の通り、チョークの粉が出にくい。
そして、書きやすい。
なんといっても、黒板消しで消すときに、軽い力でさーっと消えてくれます。
この会社以外のチョークも試したことがあったのだが、すぐにダストレスチョークに戻しました。
まるで質が違っていた、と感じたからです。
ある日、家でテレビを見ていたら、この日本理化学工業のことを特集していました。
最初は会社名を聞いてもピンときませんでしたが、ダストレスチョークを作っている会社と
紹介されて、「ああ、いつも使ってる、あのチョークの会社か。」とわかり、
興味を持ってその番組を見続けました。
北海道のホタテの産地(確か、内浦湾だったと思うが)において、
ホタテの貝殻というのは処置に頭を悩ませる、いわば産業廃棄物、だったようです。
日本理化学工業はそこに目をつけました。
ホタテの貝殻を砕き、微粉末にしてチョークに配合すると、チョークの粉の飛散も減り、書き味もよくなる。
同時にホタテの養殖業者にとっても廃棄に困っていた貝殻を持っていてくれるのだから大変ありがたいことです。
双方にとって利点があったわけです。
「なるほどなあ。 廃棄に困っているものを利用し、よりいい品質のものを作る。
いいところに目をつけるものだ。
普段使ってるチョークは、このように作られていたんだなあ。」
そう思いました。
しかし、この会社のすごさはこれだけではありませんでした。
全従業員のうちの約7割が知的障がい者ということです。
しかも、この会社は障がい者雇用の助成金制度の出来る前から、障がい者を雇用しているとのことです。
このような会社が存在してくれていることがとてもうれしいです。
しかも、今回この記事を書く際に会社ホームページを調べたら、
僕の職場、住まいに極めて近いところに工場があることを知りました。
このこともなんだかうれしく感じたことです。
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