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塾長ダイアリー「入学式について思うこと」

…塾長として長いキャリアの中で、思ったこと・学んだことを綴ります…

 

4月になると、小学校、中学校、高校、大学と、入学式が行われます。

以前はそれほどこの行事に対して思いもありませんでした。

しかし最近、つくづく大事な行事なのだなあ、と思うようになってきました。

小学校の入学式は、たいてい両親そろって出席します。

中学校、高校となると、親のどちらかが出席する場合が多いようです。

もちろん両親そろって出席されるかたも多いですが。

さて、大学の入学式はどうでしょうか。

このブログを読んでいるお子さんを持つかたにお聞きしたい。

 

みなさんは自分の子供の大学の入学式に行きたいですか。

そして大学に入学する学生にも聞きたい。

親に入学式に来てほしいですか。

 

僕自身が大学入学を間近に控えていたときのことを思い出すのです。

 

入学式に母が行く、と言ったとき、

「来なくていいよ。 小学校や中学校じゃあるまいし。他の人は親なんてこないんじゃない?」

そう僕は言いました。

普段はあまり強く自分の意見を主張したりしない母がこう言ったのです。

 

「自分の子供の大学の入学式に出席するのが、ずっと夢だったから。だから絶対に行くから。」

 

そう母は強く言い、そして入学式に出席しました。

今、あのときのことを振り返ると心が痛いのです。

僕はなぜあのときあんな心無いことを言ってしまったのか。

大学に行けるのは自分だけの力ではありません。

幼いときから親がずっと大事に育ててくれたからこそのことです。

そして大学に行くことにも理解を示してくれて、

4年間の学費や生活費を出してくれるからこその大学生活なのです。

楽しみにしていた入学式を、こなくていいよ、だなんて。

そのとき母が、

「じゃあ、行かないことにするよ・・」

と言ってあきらめていたら、僕はいま心から後悔していたことでしょう。

来てくれて、本当によかった。

 

塾という仕事をしていて、親がどんなに子供のことを思って育ててるか、

ということが強く感じられます。

僕自身、2人の子供を持ち、彼らがどのように成長して、生きていくのか、

心配でもあり楽しみでもあります。

 

このブログを読んでいるお子さんを持つみなさん。

お子さんの大学の入学式はぜひ参加してはいかがですか。

もちろん、仕事などの都合がつくかどうか、とか、

遠距離の場合は交通費、宿泊費などの問題もあるでしょう。

 

でも入学式くらいしか、大学の構内に入る機会はありません。

そのときに自分の子供が4年間過ごす大学の様子、

そして町並みがどのようなところか、見てくるのもすてきなことだと思います。

 

大学に入学するみなさんへ。

親御さんに、言ってほしい。

「ぜひ、入学式に来てよ。来てくれたらうれしいよ。」

親御さんは都合さえつけば、行きたいに決まってますよ。

育ててくれた親に自分の大学入学の姿を見てもらってください。

あなたの最後の入学式なのです。

ようやく北海道も雪解けの時期になりました。

みなさんにとって素晴らしい春が来るように。

そして、素晴らしい新生活になりますように。